息子・次郎が公務員試験に合格した。
国家公務員と地方公務員、両方の内定を手にしたうえで、最終的に地方公務員を選んだ。現在は入庁2年目。激務部署への配属も経験しながら、地域のために働いている。
この記事は、次郎が公務員試験に挑んだ約1年間を、母の目線から記録したものです。
- 試験対策をいつから始めたのか
- どの試験を、どんな順番で受けたのか
- 一次試験・二次試験の結果はどうだったか
- 「行きたくない」と言い出したときのこと
- 最終的にどこを選び、なぜそうしたのか
公務員試験を目指す子どもを持つ親御さんに、少しでも参考になれば嬉しいです。
次郎のプロフィール
| 学部 | 文系(地方国立大学ではなく関関同立) |
| 就活スタイル | 公務員専願(民間企業へのエントリーなし) |
| 受験した試験 | 国家総合職・国家一般職・特別区・地方公務員複数 |
| 最終結果 | 国家一般職2省庁内定・地方公務員合格 |
| 選んだ進路 | 地方公務員 |
大学3年生:対策スタート
次郎が「公務員になりたい」と言い出したのは、高校時代にさかのぼります。進路が固まっていたぶん、大学入学直後から意識はありました。
本格的な対策を始めたのは大学3年生の春休み。大学の生協が提供する公務員対策講座に申し込み、1年以上かけて試験に備えました。
公務員試験の難しさは、科目の多さにあります。
- 法律系(憲法・行政法・民法など)
- 経済系(経済学・財政学など)
- 一般知識(数学・物理・化学・歴史・地理など)
- 文章理解・数的処理
大学受験より科目数が多く、次郎も「大学受験より大変」と珍しく弱音をこぼしていました。
親にできることは、経済的なサポートと、「信じて見守る」ことだけ。私はひたすら祈っていました。
試験のスケジュール(実際の流れ)
公務員試験は、受験する試験の種類によってスケジュールが異なります。次郎が受験した試験と時期をまとめます。
| 時期 | 試験 | 結果 |
|---|---|---|
| 3月上旬 | 国家総合職(一次) | 惜しくも数点差で不合格 |
| 4月下旬 | 特別区(一次) | 一次通過 |
| 5月中旬 | 国家一般職(一次) | 一次通過 |
| 6月〜7月 | 各試験の一次結果が続々と | 複数の試験で一次通過 |
| 7月〜8月 | 二次試験(面接・集団討論など) | 複数合格 |
| 8月 | 最終結果 | 国家一般職2省庁・地方公務員に最終合格 |
国家総合職:一次試験で敗退
最初に受験したのは国家総合職でした。
次郎の目標はあくまで国家一般職。国家総合職は「試験慣れのため」に受験しました。
結果は一次試験で数点差の不合格。
悔しさはあったと思います。でも親の私から見ると、「本命前に本番の緊張感を経験できた」意味では価値がありました。次郎もすぐに気持ちを切り替えて、国家一般職・地方公務員の対策に集中していきました。
特別区の試験:論文に苦しんだ
4月下旬、特別区の試験を受けました。
試験後に電話をくれた次郎の第一声は「論文が難しかった」でした。
問題の意図が読みにくく、周りの受験生と解釈がずれていた気がすると。特別区の試験は論文の配点が高いため、できが不安だったようです。
「他の科目は大丈夫だったから、あとはご縁だよ」と声をかけました。
結果は一次通過。ただし後述する二次試験のスケジュール問題により、特別区の面接には進めませんでした。
国家一般職:本命の試験
5月中旬、いよいよ本命の国家一般職の一次試験。
試験当日、私はメッセージだけ送りました。「食べて寝て、体調管理だけ気をつけて」。電話はしませんでした。こういうとき、親は邪魔でしかないと思っているので。
結果は一次通過。
8月の最終合格発表まで、「気が気でない」日々が続きました。
一次試験の結果が続々と届く時期
6月〜7月にかけて、受験していた複数の試験から一次通過の連絡が届きました。
このころ、次郎からこんな言葉が出ました。
次郎受かっても、行きたい気持ちが強いわけではない場所もある。残りの試験は受けなくていいかな
正直、驚きました。せっかく対策してきたのに、と思う気持ちもありました。でも冷静に考えると、本人が「ここで働きたい」と思えない場所に就職しても意味がない。
感情で判断させず、現状を整理する。 塾に行くかどうかの判断と同じでした。
「どこに行きたいのかを先に決めて、そこに絞っていこう」とだけ伝えました。
二次試験のスケジュールという壁
公務員試験の二次試験(面接)には、大きな落とし穴があります。
受験者側の都合では、日程を変えられないのです。
次郎の場合、特別区の二次試験と本命の試験の日程が重なりました。特別区の面接は断念し、志望度の高い試験に集中することを選びました。
公務員試験の日程は、受験申込時には面接日が分かりません。一次試験を通過してから初めて面接日が通知されるため、複数の試験を受けるとスケジュールの衝突が起きます。



これは事前に調べておくことが大切です。過去の試験日程を参考に、「この試験とこの試験は面接が重なりやすい」という傾向を把握しておくと、出願数と優先順位を決めやすくなります。
最終結果と進路の決断
8月、最終結果が出そろいました。
- 国家一般職:2省庁から内定
- 地方公務員:地元の自治体に最終合格
次郎の中では「ほぼ決まっている」様子でした。
選んだのは地方公務員。
理由は「地域に根ざした仕事がしたい」という次郎の言葉でした。国家公務員は転勤が伴うことが多く、地元に残りたい気持ちが強かったようです。
国家一般職の内定を辞退する形になりましたが、それは次郎自身が考えて出した答えでした。親が口を出すことではありません。
公務員試験を経験して気づいたこと
「学歴フィルターがない」は本当
公務員試験は、筆記試験と面接で合否が決まります。大学名は問われません。
塾なし受験・地方大学出身でも、対策次第で国家公務員に合格できる。次郎がそれを証明してくれました。
長期戦のメンタル管理が鍵
対策期間は1年以上。その間、周りの友人が民間企業の内定を取っていく中で焦らず進み続けるのは、精神的に簡単ではありません。
親の最大の役割は「焦らせないこと」と「過程を認めること」です。結果より努力を見てあげてください。
試験の種類と日程は早めに把握する
公務員試験は種類が多く、試験日の重複が起きます。大学3年の秋ごろまでに「どの試験をどの順番で受けるか」を本人と一緒に整理しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q. 公務員試験は独学で合格できますか?
合格している人はいます。ただし科目数が多く、学習計画の管理が難しいため、通信講座(スタディング・アガルート・クレアールなど)を活用するのが現実的です。次郎は大学の生協講座を利用しました。
Q. 民間企業との併願はできますか?
可能ですが、相当な時間管理が必要です。次郎は公務員専願を選びましたが、途中で方針転換できる柔軟性を持つなら併願も選択肢です。どちらも中途半端にならないよう、早めに優先順位を決めることが重要です。
Q. 公務員試験に落ちたらどうなりますか?
「公務員浪人」という選択肢があります。ただし精神的な負担は大きいです。専願で臨む場合は、「落ちた場合の民間就活プラン」も事前に考えておくと、本番で余裕を持って臨めます。
まとめ
次郎の公務員試験は、1年以上の準備期間を経て、複数の合格という形で実を結びました。
振り返って思うのは、親にできることは思っているより少ないということです。
試験対策も、スケジュール管理も、最終的な進路の選択も、すべて次郎が自分でやりました。私は情報収集と経済的なサポートと、「信じて待つ」こと。それだけでした。
子どもが公務員を目指すと言ったら、まず「なぜ公務員なのか」を一緒に考えてみてください。その動機が明確なほど、長い試験期間を乗り越える力になります。
と、結果に一喜一憂しない姿勢を心がけました。
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