はじめに:子どもが焦りを見せたとき、親はどう向き合うか
はじめに
夏休みも後半。模試の結果が返ってきて、我が子が落ち込んでいる……。
「志望校に届きそうにない」と、不安や焦りの気持ちをぶつけてくる。
そんなご家庭も多いのではないでしょうか。
我が家も、双子の息子たちが受験生だったとき、夏の模試結果に一喜一憂しながら親子で悩みました。
特に成績が伸び悩んだ子には、「このままでいいのかな」「志望校変えた方がいい?」と相談されたこともあります。
この記事では、「志望校に届かないかもしれない」と焦る我が子に対して、保護者としてどんなサポートができるかを私の経験も交えてお伝えします。
模試の判定に振り回されすぎないで
多くの受験生にとって、夏の模試はひとつの大きな壁です。
成績表を見て「D判定」や「E判定」に落ち込む姿を見ると、親としても胸が痛みます。
でも、ここで伝えたいのは、夏の模試の結果は、現時点での通過点にすぎないということ。
実際に、我が家の子どもたちも夏の模試では芳しくない判定でしたが、秋以降の追い上げで得点力が上がり、結果的に志望校へ合格できた経験があります。
模試は、「今の学力を知ること」が目的であり、「将来を決定づけるもの」ではありません。
アインシュタインも志望校に落ちていた?
実は、あの天才・アインシュタインも、最初は志望大学に不合格だったという話をご存じでしょうか?
スイスの名門「チューリッヒ工科大学」を目指した彼ですが、一度目は語学や人文学の科目で失敗して不合格。翌年、別の学校で学び直し、再挑戦して合格しました。
つまり、「一度うまくいかないこと」は、決して人生の失敗ではないのです。
むしろ、その経験が次の成長につながることもあるのです。
志望校に届かないとき、親として考えたい3つの視点
① 「どう支えるか」を軸に考える
子どもが焦っているとき、親としてすぐに「志望校を変えたら?」「安全圏にしたほうがいいんじゃない?」と助言したくなります。
でも大切なのは、子ども自身がどうしたいかをまず尊重すること。
たとえ届きそうにない志望校でも、「挑戦したい」という気持ちがあるなら、その気持ちを大切にしてあげたいところです。
「応援してるよ」
「最後までやってみたら?」
そんなひと言が、子どもの踏ん張る力になることもあります。
② 併願校や別の進路も冷静に共有する
第一志望校が厳しそうなときは、併願校の情報を一緒に調べるのも親の役目です。
「滑り止めだから」と下に見るのではなく、
「ここの学部の内容も面白そうだよね」
「キャンパスの雰囲気も良さそうだよ」など、前向きな視点で紹介してあげましょう。
志望校に届かなかったとしても、納得して進学する大学との出会いが、結果的に満足度の高い大学生活につながることも少なくありません。
③ 浪人という選択肢についても、家族で話し合っておく
もしも「どうしてもこの大学に行きたい」という気持ちがある場合、浪人という選択肢もあります。
ただし、浪人は経済的・精神的な負担も大きくなります。
本人の気持ちだけでなく、家庭の状況も踏まえ、家族でしっかり話し合う時間を持つことが大切です。
大事なのは「納得して選んだ進路」
受験を経験して改めて思うのは、親が導くこと以上に、本人が納得して選んだ進路であることが大切だということです。
周りの助言に流されて選んだ進学先でうまくいかず、中退してしまった子の話もよく耳にします。
逆に、成績的には届かないと言われた学校にチャレンジして合格し、充実した学生生活を送っている例もあります。
どちらが正解、というのは結果だけではわかりません。
でも、「自分で納得して選んだ」という事実が、その後の困難を乗り越える力になるのです。
さいごに:焦りを成長のきっかけに
受験生は、夏を越えると一気に秋・冬と進み、本番が迫ってきます。
親も不安になりますが、子どもの前ではどっしりと構えて、「大丈夫だよ」と支えてあげる存在でいたいものです。
模試の判定や志望校との距離に一喜一憂するよりも、
「この受験を通して、我が子がどう成長するか」
「どんな選択をしても、納得して進めるように」
そういう視点で見守れると、親としての気持ちも少し軽くなります。

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