母である私は、受験期の息子たちに、“国立大学でないと、我が家は行かせられない”と言っていました。
親としては、同時期に2人分の大学費用がかかるということ。また、地方のため、県外に進学する可能性が高く、仕送りも必要だろうと感じていたこと。それが気がかりで発していた言葉でした。
そのため二人とも当初は国立大学志望。
息子たちも理解をしてくれ、親としても応援していました。
しかし――最終的に次郎は有名私立大学(文系)へ進学し、太郎は地元の国立大学(理系)に進学することに。
受験の結果や志望の変化、家庭の状況をふまえてそれぞれが選んだ道ですが、進学先を決める上で何が大事だったのか、体験をもとに綴ってみたいと思います。
■ 2人とも国立志望だった高3の夏
高校3年生の夏休み――
「国立志望」として努力していた双子の息子たち。
朝から夜まで勉強漬けで、参考書を何冊も買いに行ったあの頃。
次郎(文系)も太郎(理系)も、それぞれ第一志望の国立大学を掲げて努力していました。
当初は、二人共、別々の準難関国立大学を志望していました。高3の夏も、それぞれ第一志望の国立大学のオープンキャンパスのみ参加しました。
■ 結果:私立大学を選んだ文系・次郎の決断
しかし、受験の結果、二人共、国立大学と、私立大学にそれぞれ合格をいただきました、
合格をいただいた国立大学は第一志望ではなく、二人共後期で受かった別の国立大学でした。
国立大学に進学すると思っていた私。
ですが、次郎は、私立大学の中では一番行きたい大学に合格をいただいたのです。
志望していなかった国立大学。私立大学であれば行きたい大学。その結果を見て、次郎は私立大学に行きたいと言い始めました。
「僕の貯金を全部使っていいから、行きたい」と話した次郎。
(もちろん足りるわけではありませんが😂)
その気持を聞いて、最終的に家族で話し合い、
- 都会へのアクセスの良さ(帰省費用と時間の節約)
- 大学のネームバリュー
- 文系のため、理系ほどは費用がかからない
を鑑みて最終的に家族で話し合い私立文系への進学を決めました。
国立大学よりは費用はかかりますが、本人の覚悟と希望を大切にしたいという思いでした。
■ 国立理系を貫いた太郎の選択
一方、理系の太郎は、地元の国立大学に進学。有名私立大学にも合格をいただいたのですが、
- 授業や実験の多い理系にとって、学費面で国立が圧倒的に有利
- 自宅から通える地元大学であること(結果的に経済的に助かった)
- 将来的に大学院進学の可能性も見越していた
- 太郎の友人たち(理系志望)もほとんど国立大学を志望していた。
理系の学びは、研究や設備、教授との関係性が非常に重要。
太郎自身も「教授の指導が素晴らしい」と話し、今ではやりがいをもって学んでいます。
理系の国立大学は、地元就職だけでなく大手企業への就職実績もあるため、親としても安心して見守ることができました。
■ 私立か国立か?何を基準に選ぶ?
「私立と国立、どっちが正解?」
という問いに、明確な答えはありません。
ですが、次のような観点で考えることが、後悔しない選択につながると感じました。
チェックポイント | 親の視点 | 子どもの視点 |
---|---|---|
学部の違い(文系・理系) | 理系、地元就職なら国立が有利 | 私立でも十分勝負可能 |
授業料・通学費用 | 国立は安価・私立は高額 | 自立したい・通学環境 |
就職実績 | 私立は都会志向に強い | 地方国立も一流企業就職実績あり |
将来の進路 | 公務員は国立大学も強い | 大学院進学などの選択肢も |
■ 国立大学・理系の魅力は大きい
太郎が通う地方の国立大学。
「偏差値は中堅」「地元企業志向が多い」というイメージもありますが、理系学部は一流企業にも内定を出しているのが事実です。
太郎の就活では、「地方国立だから」と不安は持っていたようですが、不利を感じることはありませんでした。
オープンキャンパスでも、過去の就職実績の資料を見て、太郎自身が大きくモチベーションを上げていました。
また、太郎は結果大学院に進学せずに就職を選択したのですが、大学院生の就職実績を見ても、都会有名私立大学や旧帝大から就職するようなところへ毎年就職しています。
私立大学のほうが学生数が多くいため就職実績がいいように見えることもあるのですが、地方国立大学でもきちんと実績はあるのです。
■ 最後に:大学選びに正解はない。でも…
結局、親子できちんと話し合い、本人が納得し進学することが一番大切なことだと思います。
- 周りと比べすぎず
- 費用や就職実績も踏まえながら
- その子に合った選択をする
国立も私立も、それぞれに良さがある。
進学後の努力次第で、未来はいくらでも切り拓けると思います。


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