【はじめに】
高校生活の中で、一定の成績を維持していれば狙える「指定校推薦」。
一般入試よりも早く進路が決まることから、多くの生徒・保護者が希望する制度です。
指定校推薦の説明のとき、息子たちの学校の先生が、おっしゃっていました。
「毎年、この指定校推薦で揉めるのです。指定校推薦を希望し、受験し、合格したうえで、他の大学へ行きたい。という子が出てきます。ですが、指定校推薦は専願で、合格したら辞退はできません。そこのところ、よく話し合い、よく考えてください。」
メリットばかりに目を向けて進路を決めてしまうと、大学生活が始まってから後悔する可能性も……。
この記事では、指定校推薦を希望する際に注意すべきポイントを、保護者目線も交えてお伝えします。
✅ 1. 「評定平均」はいつまでの成績が対象になる?
指定校推薦で最も重要なのは「評定平均(内申点)」です。
高校3年間の1学期から3年生の1学期(もしくは前期)までの成績が対象になることが多いため、早めに成績管理を意識する必要があります。
▼POINT:
- 高1からの成績が対象
- 苦手科目のカバーも必要
- 副教科(体育・音楽など)も含まれる
✅ 2. 志望校は「選べる」ものではない
指定校推薦は、高校が大学から推薦枠をもらっているものです。
そのため、自分が希望する大学や学部に枠がない場合も。
▼POINT:
- 「指定校リスト」に希望校がない場合もある
- 学校内で競争がある(希望者多数の場合)
- 希望者が多い大学は評定だけでなく「人物評価」も影響
✅ 3. 一度推薦が決まったら、原則辞退はNG
指定校推薦の最大の注意点がこれ。
推薦が決定したら、他大学の受験や辞退は原則できません。
▼POINT:
- 辞退=高校の信用問題につながる
- 「滑り止め」感覚では使えない
- 行きたい大学なのか。行きたい学部なのかを真剣に考える必要がある。
✅ 4. 入学後に「後悔」するケースも
指定校推薦で合格しても、入学後に周囲との学力差やモチベーションの違いに悩む人も。
「あのとき、一般受験しておけば…」とならないように、進学先をよく調べることが重要です。
▼POINT:
- 学びたいことが明確かどうかを再確認
- 入学後のカリキュラムを調べたり、雰囲気をオープンキャンパスなどで確かめる
- 大学の就職先(出口)も把握したうえでの希望なのか
- 大学に対する熱意があるか自分に問う
✅ 5. 志望理由書・面接対策は必須
指定校推薦でも、志望理由書・面接が課される大学が多数です。
定型文ではない、自分の言葉で語る練習をしておきましょう。
▼POINT:
- なぜその大学・学部なのか、具体的に言える?
- 将来のビジョンと大学での学びがつながっている?
- オープンキャンパスの体験を志望理由に入れると◎
【まとめ】
指定校推薦は確かに、進路を早く確保できる魅力的な制度です。早くに進学先が決まれば、入学準備に余裕を持って備えられます。
ですが、将来を考えた「納得できる進路選び」ができるのであれば、受験の意味があります。
- 学びたいことが明確か?
- 進学後に後悔しないか?
- 一般入試との違いを理解しているか?
あくまでも、行きたい大学、学部で指定校推薦があれば志望するのもありだと思います。ですが、行きたい大学、学部でないけれど、指定校推薦で行けそうだから。という安易な気持ちで受験すると後悔が残る可能性があります。
本人の希望、親御さんの意見等しっかり話し合って、後悔のない選択をしてくださいね。
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